プロの映画評論家も読んでくれているのを知っている中で(←本当)、映画について論じるのもあれなのだが、
まぁ、考察(って何だよ)の記録ですので・・・
それにしてもこの映画ほど、公開前のヒートアップと公開後のクールダウンの落差が激しい映画も珍しいのではないか。
「試写会なし」「初作品でありながら監督による自画自賛」「カンヌにまで招待」、しかも、「笑いの神」の監督作品だから、
当然といえば当然だろう。
それと対照的な、公開後の「消沈」たるや、目を覆いたくなるものがある。
まずメディアが話題にしない。世論に敏感な彼らとしては、今ここでこの映画を「褒める」ポジションは取らない。
しかし、視聴率の取れるタレントのへそを曲げたくない。従って、話題にしない。
見た人の感想ブログ。Googleで検索してみたが、大半が否定的な内容。
しかしながら目立つのは、「自分は年寄りで頭が堅いのでよくわからない」という表現。
そもそも館内で、映画が終わった時の観客の反応→無言。(客の入りは8割くらいはあった)
普通の映画なら、終わるとちょっと「ざわっ」としたくなるのが人情ってもの。
こういう沈黙を味わうのは「明日の記憶」以来だが、silenceの質が違うことは言うまでも無い。
私としては、偏って好意的な見方をしているのかもしれませんが、この映画のテーマは、
まさにこの国の人々のこういう有様を抽象的に描くことにあったのだと思う。
そしてそういう観点に立つと、この映画がとても精巧に作られているとの感想にたどり着く。
一つ一つのエピソードの、「あぁ、それをそういう風に表現しますか!」という感嘆。
これから見るという人がもしかしていると恐縮なので抽象的な表現になりますが、この「それ」というのは凄く内面的な、
心の中の一つの皺みたいなものです。
そしてそれがアンサンブルになった時、また一つのやるせなさ、反省、もしかするとそれを超越しての自信というものが
導かれるのかも知れない。(私からは自信までは出てきませんでしたが)
これは「お笑い」でも「ヒーローもの」でもない、全く新しいジャンル。
いや、私に取っては新しくない。だからこそ、理解できるのかもしれない。
元祖は、そう、モンキーバードドッグである。
Recent Comments