シマノダイスケ、オオタショウイチによる、年4回の風物詩「モンキーバードドッグ(MBD)」の公演へ行って来た。
「INOSISIシリーズ・夏」である。
このリンクを辿って頂くとわかりますが、彼らは干支にちなんで猿・鳥・犬・亥とシリーズを重ねている。
2人による、登場人物2人だけの演じ。その中で多くの人間模様を表現し、笑わせてくれる。
もとい、この演じにおける「笑い」はあくまでも副産物であり、メインはもう少し奥の、膵臓の左下のあたりにあるのだ。
以下、レビュー。
1話目:ビート
シマノ演じる定番キャラ「マサヨシ」と、その旧友であるニューキャラ「ヒデジマ」(オオタ演じる)のやり取り。
ヒデジマは地方局の出来ないAD。次に上げる企画がホームランじゃないと、クビになってしまうくらいの危機的状況。
その中で彼が思いついた企画は「人ビート」。人にはそれぞれビート(=イケテルイケテナイの尺度)があり、それを
映像で表現したいと葛藤する。(しかしその「人ビート」はヒデジマ独自の尺度で他人にはわからないというイタイ状況)
業界人の割に友達の少ないヒデジマは、地元の同級生シマノに「人ビートの高い人」の紹介を頼むが・・・
第1話ながら、モンキーバードドッグの真髄を見た感じ。
「ヒデジマ(的イタイ人)」の言動を、まるで形態模写のように鋭く再現している。いるいる、こんなヤツ!
そして言うまでも無く、マサヨシのブレのないキャラクターがまた、継続して見る者を楽しませる。
2話目:先生!
新しい試みとして、演者が2人とも観客を向いて演じた。
小学生のわが子を溺愛する父親と、その子の担任のやり取り。
詳細説明しなくても、「子を溺愛する父親と、担任のやり取り」という説明に想起されるステレオタイプなパターン。
観賞後、このような状況がリアルに起こっているのが現代社会だと同行者から聞き、背筋がぞくっとした。
3話目:劇団流れ星~疾走編~
銀幕のスターを夢見て小劇団で頑張る青年と、その劇団を主宰する(?)人のやり取り。
主旨は恐らく、主宰(権力者)の志向する方向と、演者(従属者でありながら客観的な目を持つ)のそれが異なってしまう、
その要因を、日常的なやり取りからあぶりだそうとしているのだと思う。
この題材には、MBDの2人の日ごろの葛藤が垣間見える問題作といえよう。
4話目:カエル
水戸黄門で印籠が出てくる瞬間を彷彿とする、お決まりの安心と面白さが、毎回4話目にはある。
1話目の続編、なぜか青年団長の健太が「人ビート」の番組を仕切ってしまう羽目に。マサヨシが繋いだのだ。
「お決まり」の「安心」とは、健太の際立ったキャラと決まり文句、そしてクールだが女好きなマサヨシの瞬間芸だろう。
「やれ!」と命じた後に、「やりたかったら、やればいい。やりたくなかったら、やらなくていい。でも、やりたかったら、やれ!」と
全く持って意味不明かつ無駄な接尾語を唱える健太。しかしこの言葉があることにより、不思議なほど自然にやってしまうという・・・。
マサヨシはわかりやすい。健太の頼みを断り続けているくせに、そこに女性との出会いの可能性が感じられた途端、
手のひらを反す、この瞬間芸は楽しみにして頂きたい。
しかし今回の第4話はキャラ上の面白さのほかに、ストーリー上のどんでん返しも待っていたから凄かった。
まさか健太が優勝してしまうとは・・・(←しかもあり得ない勢いで)
次回は10月中旬、神楽坂セッションハウスにて。(入場料1800円、前売り割引あり)
※写真は全く無関係ですが、今日、偶然に撮影成功した、地面を出てきたばかりのセミ。

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